このポリシー設定では RODC などのドメイン コントローラーの Windows タイム サービス (W32time) のクロック統制と一般的な値を指定できます このポリシー設定を有効にした場合 このサービスの次のクロック統制パラメーター 一般パラメーター ...

このポリシー設定では、RODC などのドメイン コントローラーの Windows タイム サービス (W32time) のクロック統制と一般的な値を指定できます。

このポリシー設定を有効にした場合、このサービスの次のクロック統制パラメーター、一般パラメーター、および RODC パラメーターを指定できます。

このポリシー設定を無効にした場合、または構成しなかった場合、Windows タイム サービスでは次の各パラメーターの既定が使用されます。

次の一部の設定の値はスカラー値です。これらは、特定の単位で定義されるのではなく、相互の関連で意味が決まります。

FrequencyCorrectRate
このパラメーターは、W32time がローカル クロックの周波数を修正する速度を制御します。値を小さくするとゆっくり修正され、値を大きくすると頻繁に修正されます。値を小さくしすぎると、過剰修正によって不安定になる可能性があります。値を大きくしすぎると、同期が遅くなる可能性があります。既定値: 4 (スカラー)。

HoldPeriod
このパラメーターは、クライアント コンピューターで正確であると考えられるタイム サンプルをいくつ連続して受信したら、その後のタイム サンプルをスパイクの可能性として評価するかを示します。タイム クライアントは、使用可能なタイム サンプルをしばらく受信しなかった後に、正確な可能性があるタイム サンプルを初めて受信すると、タイム サンプルのスパイク評価を中止します。タイム クライアントがタイム サンプルをいくつか (HoldPeriod の設定による) 連続して受信すると、その後のタイム サンプルに対してスパイク評価が行われるようになります。タイム サンプルがスパイクと見なされるのは、タイム サンプルとクライアント コンピューターのローカル クロックとの時間差が LargePhaseOffset の値より大きい場合です。既定値: 5 タイム サンプル。

LargePhaseOffset
このパラメーターは、クライアント コンピューターのローカル クロックからの時間変化 (フェーズ オフセット) がどのくらいあった場合にタイム サンプルがスパイクと見なされるかを指定します。時間変化が LargePhaseOffset の値より大きいタイム サンプルがスパイクと見なされます。既定値: 50,000,000 (単位は 100 ナノ秒 (ns)。したがって、5 秒)。

MaxAllowedPhaseOffset
このパラメーターは、W32time がクロックを修正する方法を制御します。W32time は、タイム サンプルとクライアント コンピューターのローカル クロックの間の時間変化の計算サイズに基づいてクロックを修正します。受信した応答の時間変化がこの値より大きい場合、W32time では、クライアント コンピューターのローカル クロックを直ちに、ネットワーク タイム プロトコル (NTP) サーバーから正確な時刻として受け取った時刻に設定します。時間変化がこの値より小さい場合は、クライアント コンピューターのローカル クロックを徐々に修正します。既定値: 300 秒。

MaxNegPhaseCorrection
このパラメーターは、クロックを逆方向に修正する場合に許容される上限を制御します。受信したタイム サンプルが過去の (クライアント コンピューターのローカル クロックより前の) 時刻を示していて、その時間差が MaxNegPhaseCorrection の値より大きい場合、そのタイム サンプルは破棄されます。この場合、Windows タイム ソースにより、イベント ビューアーのシステム ログにイベントが記録されます。既定値: 172,800 秒。

MaxPosPhaseCorrection
このパラメーターは、クロックを順方向に修正する場合に許容される上限を制御します。受信したタイム サンプルが未来の (クライアント コンピューターのローカル クロックより後の) 時刻を示していて、その時間差が MaxPosPhaseCorrection の値より大きい場合、そのタイム サンプルは破棄されます。既定値: 172,800 秒。

PhaseCorrectRate
このパラメーターは、W32time がクライアント コンピューターのローカル クロックの誤差を NTP サーバーから正確な時刻として受け取ったタイム サンプルに合わせて修正する速度を制御します。値を小さくすると、クロックがゆっくり修正されるようになります。値を大きくすると、クロックがすばやく修正されるようになります。既定値: 7 (スカラー)。

PollAdjustFactor
このパラメーターは、W32time がポーリング間隔を変更する速度を制御します。応答が正確と見なされると、ポーリング間隔が自動的に長くなります。応答が不正確と見なされると、ポーリング間隔が自動的に短くなります。既定値: 5 (スカラー)。

SpikeWatchPeriod
このパラメーターは、特定のタイム ソースから疑わしいタイム サンプルを何回受信するとそれらのタイム サンプルが正確な時刻として受け入れられるかを指定します。タイム サンプルは、タイム サンプルとクライアント コンピューターのローカル クロックとの時間差が LargePhaseOffset の値より大きい場合に疑わしいと見なされます。SpikeWatchPeriod は、ピアから散発的に返される不正確なタイム サンプルを排除するために HoldPeriod と組み合わせて使用されます。既定値: 900 秒。

UpdateInterval
このパラメーターは、W32time がクロックを徐々に修正する場合の修正の間隔を指定します。クロックを徐々に修正する場合、W32time は、クロックを少し調整し、ここに指定された時間待機した後、さらなる調整が必要かどうかを確認します。修正が完了するまでこの処理が繰り返されます。既定値: 100 (単位は 1/100 秒。したがって、1 秒)。

一般パラメーター:

AnnounceFlags
このパラメーターは、タイム サービスが利用可能かどうかを NetLogon を通じてアドバタイズする方法を制御するビットマスク値です。既定値: 0x0a (16 進数)。使用できる値については、Microsoft TechNet ライブラリで「NtpClient\EventLogFlags Subkey」のドキュメントを参照してください。

EventLogFlags
このパラメーターは、イベント ビューアーのシステム ログに記録される特殊なイベントを制御します。既定値: 0x02 (16 進数のビットマスク)。使用できる値については、Microsoft TechNet ライブラリで「NtpClient\EventLogFlags Subkey」のドキュメントを参照してください。

LocalClockDispersion
このパラメーターは、タイム サンプルを要求しているクライアントに NTP サーバーが報告するエラーの上限 (単位は秒) を示します (NTP サーバーがローカル CMOS クロックの時刻を使用している場合にのみ適用されます)。既定値: 10 秒。

MaxPollInterval
このパラメーターは、ポーリング間隔の上限を制御します。これにより、ピアのポーリング間隔の最長時間が決まります。既定値: 10 (2 の 10 乗 = 1,024 秒) (15 を超える値は設定しないてください)。

MinPollInterval
このパラメーターは、ポーリング間隔の下限を制御します。これにより、ピアのポーリング間隔の最短時間が決まります。既定値: 6 (2 の 6 乗 = 64 秒)。

RequireSecureTimeSyncRequests
このパラメーターは、古い認証プロトコルを使用する時間同期要求に対して DC が応答するかどうかを制御します。有効に (1 に設定) する場合、DC は古いプロトコルを使用する要求には応答しません。既定値: 0 (ブール型)。

RODC パラメーター:

ChainEntryTimeout
このパラメーターは、チェーン テーブルのエントリが期限切れと見なされるまでこのテーブルに残る最長時間を指定します。期限切れになったエントリは、次の要求または応答が処理されるときに削除される可能性があります。既定値: 16 秒。

ChainMaxEntries
このパラメーターは、チェーン テーブルで許容されるエントリ数の上限を制御します。チェーン テーブルがいっぱいになり、削除できる期限切れのエントリもない場合は、着信要求が破棄されます。既定値: 128 エントリ。

ChainMaxHostEntries
このパラメーターは、チェーン テーブルの特定のホストに許容されるエントリ数の上限を制御します。既定値: 4 エントリ。

ChainDisable
このパラメーターは、チェーン メカニズムを無効にするかどうかを制御します。チェーンを無効にした場合 (値を 0 に設定した場合)、RODC は任意のドメイン コントローラーと同期できますが、RODC にパスワードがキャッシュされていないホストは RODC と同期できません。既定値: 0 (ブール型)。

ChainLoggingRate
このパラメーターは、チェーン試行の成功と失敗の回数を示すイベントをイベント ビューアーのシステム ログに記録する頻度を制御します。既定値: 30 分。